2013年7月31日水曜日

飽和脂肪酸 3

Braunwald著 Heart Disease(約2000ページある分厚い本です)の

Part 6 Preventive Cardiology

CHAPTER 48 - Nutrition and Cardiovascular Disease

をのーんびり読んでいます。




今日は、飽和脂肪酸(SFA)の続き。。。

「これらの結果(昨日の記事)は、

心臓血管疾患のリスク因子に関する多価不飽和脂肪酸(PUFAs)の好ましい効果と併せ、

- SFAや炭水化物(後述)の代わりにPUFAを摂取することは有益である
- SFAの代わりに炭水化物を摂取することはほとんど利益が無いか、或いは僅かに有害な可能性がある

ことが示唆されます。

炭水化物の効果のデータによれば、この後者に関しては、炭水化物の質や個人のインスリン抵抗性の程度に影響されることが示唆されています。

確かに、最近のコホートは、SFA摂取は、

- 高GI(高度に精製された)炭水化物に比し、冠動脈疾患のリスクを有意に低下
- 中等度GI炭水化物に比し、同様の冠動脈疾患リスク
- 低GI炭水化物に比し、冠動脈疾患リスクが高い傾向

を示しました。

SFAの代わりに MUFAsを摂取ことの、冠動脈疾患への影響には様々な報告があります(後述)。

このように、SFA摂取を制限しても、必ずしも冠動脈疾患の予防効果が得られるわけではありません。
PUFAを増加させたり、全体的な食事の質(後述)を改善させることも考慮しなければいけません。」


一概に、油もの(脂肪)は身体に良くない、甘いもの(炭水化物)は身体に良くない、という訳ではありません。

脂肪も炭水化物も、その”質”を考えることが重要です。

飽和脂肪酸 2

「リスクマーカーの矛盾した結果に対し、疾患をエンドポイントとした前向きコホート、前向き試験が総合的な臨床効果として良きエビデンスを生み出すことが期待されます。

WHI試験

飽和脂肪酸(SFA)を主に炭水化物に置き換えることにより、そのの摂取量を約12.5〜9%E減少させても、

- 冠動脈疾患(RR0.98)
- 脳卒中(RR1.02)
- 総心臓血管病発症(RR0.98)

の発症頻度への影響はありませんでした。

2つの系統的レビューと前向きコホート研究のメタアナリシス

SFAの摂取と冠動脈疾患の頻度の有意な関連は認められませんでした。

これら三つの大規模研究では、

冠動脈疾患発症とSFA摂取の臨床的な関連は全く示されませんでした。



米国、ヨーロッパ、イスラエルの11の前向きコホート
 344,696人もの男女の個人レベルのデータの解析によると、

SFAの冠動脈疾患への影響は、代わりの栄養素次第であることが示唆されています。

その他複数の臨床試験
炭水化物の代わりにSFAを摂取:冠動脈疾患のリスク低下と関連(各5%E、RR =0.93、95%CI=0.88〜0.99)

多価不飽和脂肪酸(PUFAs)の代わりにSFAを摂取冠動脈疾患のリスク上昇と関連

SFAの代わりに一価不飽和脂肪酸(MUFAs)を摂取:結論出ず(研究精度の限界)
SFAの代わりにMUFAsを摂取:研究なし  」


動脈硬化への影響は相対的には概ねこんな感じか。

 PUFA>SFA>or=炭水化物
←良い      悪い→

2013年7月29日月曜日

今日の昼ご飯


今日の昼ご飯。プチトマト大盛り。アボカドも大きめ。勿論布施メソッドで笑。



2013年7月28日日曜日

飽和脂肪酸 (SFA:Saturated Fatty Acids)


- 肉類
- 乳製品
- 熱帯のオイル(例えば、パーム、ココナッツ)

は、飽和脂肪酸(SFA)の主要な原料です。

生態比較、LDLコレステロールへの効果、および動物実験の結果に基づくと、SFA摂取は冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)発症のリスクを増大させることが予想されます。

例えば、炭水化物の代わりに同カロリーのSFAを摂取する場合、SFA摂取が1%E増えるたびにLDLコレステロールが1.24mg/dl 増加します。

しかし、SFA摂取が悪影響を及ぼすという話は、これまで言われてきた程、単純ではないことが示されてきています。

ラウリン酸(12:0)
ミリスチン酸(14:0)
パルミチン酸(16:0)

は炭水化物と比べてLDLコレステロールを上昇させます。

ステアリン酸(18:0)

は上昇させません。

さらに重要なことは、食事には様々な要素が混在しており、複数の経路を介して慢性疾患に影響を与えるため、任意の単一のリスクマーカーへの影響が病気の発生率に直接影響していると推定することはできません。

たとえば、上記ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸としては、炭水化物に比べLDLコレステロールを上昇させますが、一方で、中性脂肪を低下させ、HDLコレステロールと、アポリポタンパクA-I(apoAI)の値を上昇させます。

一価不飽和脂肪酸(MUFAs)や炭水化物の代わりに、SFAを摂取するとリポタンパク(a)は低下します。

複数の種類の脂質とリポタンパクが複雑に変化する状況では、総合的な脂質リスクマーカーとしての影響を考慮することがが最も重要かもしれません。

炭水化物の代わりに下記を摂取し、摂取量(%E)とTC / HDL-C比の相関を調べました。

ミリスチン酸、パルミチン酸:TC / HDL-C比は不変(-0.003; P = 0.83)(0.005P = 0.43)
ステアリン酸:TC / HDL-C比は有意差がないながら減少(-0.013P = 0.12)
ラウリン酸:TC / HDL-C比は有意に減少(-0.037; P<0.0001)

これらは、炭水化物に比べてSFAは、冠動脈疾患に対し僅かに予防効果があることを示唆しています。」



糖質よりも、脂質が動脈硬化に悪い、というイメージがありますが、むしろ、糖質のほうが悪い、、、、ということが示唆されるということですね。

2013年7月27日土曜日

脂肪の種類

総脂肪の摂取によるエネルギー量が健康へ与える影響は限定的です。

一方で、総脂肪中のある種の特異的脂肪の摂取量を、他の脂肪または炭水化物の代わりに増量・減量することは、健康へ明らかな影響を及ぼします。

脂肪類の命名方法は、主に以下にように表現されてきました。

- 伝統的に幅広い化学物質の分類:不飽和度(例:多価不飽和、不飽和、飽和)
- 二重結合の種類による分類:(例:オメガ(n)-3、オメガ(n)-6 )


このようなグループ化は、各々の原料となる食事や、個々の脂肪酸の生物学的効果の違いを不明瞭にしてしまいます。それらは、以下の点で特異的な効果を有しているのです。

- 遺伝子転写
- 細胞膜の流動性
- 細胞膜の機能
- 生成代謝物

これらの生物学的特性の相違を解明することにより、臨床および公衆衛生において個々の脂肪酸の種類と量に焦点を当てる必要がでてきます。この章では、従来のグループだけでなく、個々の脂肪酸が有する効果にも注目していきます。」

2013年7月26日金曜日

総脂肪と脳卒中・糖尿病

Braunwald抄読会の続きです。

「総脂肪摂取量と脳卒中の関連についてのエビデンスは様々なものが混在しています。
長期的な観察研究では有意な関連がないか、或いは逆相関(防護的、即ち総脂肪摂取が増えると脳卒中が減る)する結果となっています。
その防護的作用が本質的に総脂肪の摂取と関連しているのか、または他の栄養素(例えば、脳卒中リスク低減作用を有する可能性のある動物性タンパク質または飽和脂肪)と関連しているのかは明らかではありません。
WHI試験では、少なくとも24%〜38%Eの範囲内の総脂肪摂取は、女性における脳卒中発症にほとんど影響を与えていないという結果が示されています。


また、低脂肪食が、糖尿病発症を予防したり、血糖コントロールを改善するというエビデンスはほとんどありません。
前向きコホート研究では、総脂肪摂取と糖尿病発症の関連は見いだされていません。

WHI試験では、8.1年以上の経過で、総脂肪の少ない食事は、1.9kgの体重減を認めましたが、インスリン抵抗性の評価指標(HOMA-IR)または糖尿病発症に影響を及ぼしませんでした(RR0.96, 95%CI 0.9-1.03)。
事後の分析では、よく遵守した女性においてごくわずかに糖尿病発症頻度が低下した(P =0.04)ことが示唆されています。しかし、コンプライアンスを決定する他の要因がその結果のバイアスになっているかもしれません。

総脂肪の%Eが減量又は過体重又は肥満にほとんど影響を及ぼさないことを示唆するエビデンスも出てきています。」

2013年7月25日木曜日

朝食と心臓病

多忙な現代人は朝食をスキップしてしまうことが多々あります。Circulationという心臓の専門雑誌に、朝食と冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症といった心臓病)との関連を調べた論文が発表されてたようです。まだ本文読んでおらずアブストラクトのみしか確認していません。
結論は、男性では、朝食は食べた方が冠動脈疾患のリスクが低下するとのこと。
無料でフルテキストを読めるみたいです。

Circulation.2013; 128: 337-343


背景
成人において、食事をスキップすることは、体重増加、高血圧、インスリン抵抗性、空腹時脂質濃度上昇と関連します。
しかしながら、食事内容にかかわらず、特定の食習慣が冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)のリスクに影響するかどうかは分かっていません。本研究の目的は、食生活と冠動脈疾患のリスクを前向きに検討することです。

方法と結果
朝食を食べることを含む食習慣について、1992年に45歳から82歳のアメリカ人男性26,902人を評価しました。彼らは、Health Professionals Follow-up Study に参加しており、心血管系疾患や悪性腫瘍には罹患していませんでした。フォローアップの16年間に、1527もの冠動脈疾患発症が診断されました。 人口統計、食事、ライフスタイルで調整した冠動脈疾患、およびその他の冠動脈疾患の危険因子の相対リスクおよび95%信頼区間を推定するためにCox比例ハザードモデルを使用しました。朝食をスキップした男性は、スキップしなかった男性に比べて27%高い冠動脈疾患発症のリスクを有していました(95%信頼区間1.06〜1.53、相対リスク1.27)。夜遅くに食べない人に比し、夜遅くに食べる人は55%高い冠動脈疾患発症のリスクを有していました(95%信頼区間1.05〜2.29、相対リスク1.55)。これらの関連は、BMI(Body Mass Index)、高血圧、高コレステロール血症および糖尿病の影響を受けていました。食べる頻度(一日あたりの食べる回数)と冠動脈疾患の危険性との間には有意な関連は認められませんでした。

結論 
健康の専門家の男性のこのコホートでは、朝食を食べることは、冠動脈疾患のリスク低下と有意に関連していました。



個人的には、朝食食べて血糖が上がると、そのリバウンドで昼に空腹感が著しくなって、昼飯食べ過ぎて、夕方にまたリバウンドで空腹感が著しくなって・・・・と血糖上昇下降の悪循環に陥ると感じています(苦笑)。故に、朝食は食べても血糖をあまり上げない食事を少量とか、非炭水化物にしたらよいのかなと、あくまで個人的な印象。

2013年7月24日水曜日

アボカドの食べ方 布施メソッド(笑)

アボカド=Avocado。アボガドじゃありません。栄養満点の果物で「森のバター」と言われるほどに濃厚は味わいです。約20%は脂肪ですが、不飽和脂肪酸が主体ですので悪くありません。その他食物繊維が多く、ビタミンB1,2,Eも豊富です。

丸ごと食べていたら、驚かれたので、珍しいのでしょうか?布施メソッドを御紹介します(笑)。

とある日の昼食。トマトに、枝豆、アボカドです。



さて、アボカドは、程よい硬さで食べ頃です。




程よい硬さなので、爪でちょっと切れ込み入れると、手で皮が剥けます。




半分くらい剥いたら、ぱくっ。



食べ進んで行ったら、その都度少しづつ皮も剥きます。簡単に剥けます。


種がむき出しになってきました。
このままだと、これ以上食べにくいので、逆さにして、ティッシュー使って、種部分を持ちます。カリメロ風(笑)。



皮は容易に剥けます。




ずらがとれたみたい(笑)。




これで下半分も食べれます。ぱくっ。




ごちそうさまでした。あとは、種をティッシュにくるんで捨てるだけ。




1個は食べ過ぎですか(笑)? 腹持ち良いし、お勧めです。










総脂肪


「1960年代,70年代に施行されたいくつかの食事の研究において、脂肪摂取の割合が高い(%E)と冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)発症のリスクが上昇することが示唆されました。
しかし、その後の研究によると、総脂肪から摂取するエネルギーの割合は、冠動脈疾患のリスク増加には明らかな影響を与えないことが示されています。

総脂肪の摂取を低く抑えると、以下の変化を認めます。

- 血清総コレステロール値低下
- LDLコレステロール値低下
- HDLコレステロール値低下
- 中性脂肪値上昇

- 男性:総コレステロール対HDL-Cの比率(TC / HDL-C)は殆ど変化なし
- 女性:TC / HDL-Cは不変か僅かに悪化(上昇)

総脂肪の摂取率を下げるということは(%Eを下げる)、通常、炭水化物の摂取が増加することになります。もし、その炭水化物がよく精製されたものであったり繊維が少ない物であった場合、食後のグルコースインスリンホメオスタシスおよび関連応答に悪影響を及ぼすことがあります。

前向きコホート・臨床試験によると、総脂肪の摂取量が、冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)発症へ与える影響はごく僅かです。
Women’s Health Initiative (WHI) 臨床試験 (N = 48,835)では、総脂肪摂取量を 37.8から24.3%E(1年間)、28.8%E(6年間)に下げても、

- 冠動脈疾患発症(RR0.98、95%CI、0.98〜1.09)
- 脳卒中発症(RR1.02、95%CI、0.90〜1.15)
- 全ての心臓病と血管病の発症(RR0.98、95%CI、0.92〜1.05)

のいずれの頻度にも影響がありませんでした。

これらの「影響なし」という複数の研究結果に基づいて、各組織は以下の対応を施しています。

米国農務省(USDA), 米国心臓協会(AHA):勧告を総脂肪摂取量30%E未満に低減
世界保健機関(WHO)の2003年のレポート:「日々の脂肪摂取量と心臓血管疾患のリスク増加との直接の関連を示す証拠はない」と結論  」



最近流行の、糖質制限食にすることで脂質摂取の割合が相対的に高くなることがよく生じるわけですが、それが一概に悪いこととは言いきれないことが分かります。少なくとも悪影響は大きくないと解釈できそうです。炭水化物も、脂肪も、その「質」が重要なのでしょう。

2013年7月23日火曜日

グリセミックインデックス(GI)とグリセミックロード(GL)

「グリセミックインデックス(GI)は、食後血糖インスリンホメオスタシスへの影響の経験的尺度です。
炭水化物摂取後の血糖値の経時的増加の程度をグルコースと比して(グルコース GI=100)算出したものです。

精製されていない高繊維食品は、低GIの傾向があります。

でんぷん、精製された低繊維食品は、高GIの傾向があります。

高GI食品には、

コーンフレーク(GI= 81)
ジャガイモ(GI= 78)
白パン(GI= 75)
白米(GI= 73)

などがあります。

低GI食品には、

牛乳(GI= 39)
りんご(GI= 36)
レンズ豆(GI=32)
ナッツ類(GI= 24)

などがあります。

炭水化物の質と摂取量の双方を考慮した指標としてグリセミックロード(GL)があり、これはGI× g/serving (1パック、1摂食分という意味)として計算されます。
炭水化物の含有量が異なっている食品を比較するときに、この区別は重要です。例えば、ジャガイモ・シリアル・穀物に対して、果物・非デンプンの野菜などがその関係に当たります。

スイカと白米は、同程度のGI(それぞれ76と73)ですが、スイカのGLは白米のそれに比しはるかに低い(4.5対29)のです。
高GI・高GLの食品に比べて、低GI・低GL食品は、血糖、中性脂肪およびLDL-コレステロール値、そして恐らく、炎症、内皮機能、および線維素溶解性を改善します。

 短期の研究では、低GIの食事は満腹感を助長するものの、体重や肥満への長期的な影響は認めませんでした。
GIとGLが平均的に高い食事は冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)と糖尿病のリスク上昇と関連していることが、前向き研究で示されています。

長期間の研究において、GIとGLの心血管イベントに対する独立した影響は評価されていません。このことに関連する、未精製穀物と精製穀物の心臓血管病への効果はこの章ので後ほど議論の場があります。」

2013年7月21日日曜日

食物繊維


「食物繊維は、消化されにくい多糖類、デンプンやオリゴ糖、植物におけるリグニンから構成されています。

食物繊維は、心臓病・血管病の危険因子に対し好影響を与えていることが、臨床研究において示されています。

その危険因子とは、

- 中性脂肪
- LDLコレステロール
- 血糖値
- 血圧

などです。

例えば、高血圧患者が食物繊維をより多く摂取すると、収縮期血圧と拡張期血圧がそれぞれ6.0および4.2 mmHg低下します。残念ながら、長期的効果を確認した研究は施行されていません。

心筋梗塞の既往のある男性を対象に施されたDiet and Reinfarction Trialおいて、穀物繊維摂取を推奨しても、冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)発症に有意な影響を及ぼしませんでしたが、フォローアップは、2年間と短い期間に限られていました。


これとは対照的に、長期的な前向きコホート研究において、穀物やシリアル、果物による繊維の摂取は、冠動脈疾患の発症率低下と関連し、穀物やシリアルによる繊維摂取は糖尿病発症の頻度低下と関連していました。

健康へ有害な作用を及ぼす精製炭水化物を穀物繊維に置き換えることで、リスクを低減できるかもしれません。」

2013年7月20日土曜日

炭水化物

Braunwald抄読会笑。成書を確認することは大事と思います。地道にほーんの少しづつ読んでいます。ちりも積もれば、、、、。

今日は、炭水化物の総論的内容です。

「全ての炭水化物の消費量と冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)のリスクとの強い相関はありません。しかし、ある種の炭水化物の消費量は健康への影響を与える重要な因子となります。

これまで、以下のような炭水化物の分類がなされてきました。

・分類1:グルコース、フルクトース、ガラクトース、スクロース、ラクトース、ラクツロース

・分類2:デンプン、セルロース、ヘミセルロース、グリコーゲン

最近のエビデンスによると、これらのグループ分けは健康への影響が殆どないようです。


炭水化物を多く含んだ食品が如何に健康へ影響を及ぼすか、を決定する要因は、主に以下の3つです。

①食物繊維含量
②グリセミックインデックス(GI)とグリセミックロード(GL)
③精製の程度(すなわち、全粒穀物か精製された穀物)

食物繊維、低いGIとGL、そして全粒穀物は、特定の食品に混在している傾向があり、各々の独立した効果を個別に把握することは困難です。

とは言え、これらの炭水化物類が、グルコースーインスリンホメオスターシスおよびトリグリセリド(TG;中性脂肪)、内皮細胞および炎症性応答を含む様々な心血管代謝経路に影響を及ぼすことは明らかです。


食事直後のタイミングやインスリン抵抗性の高まっている状態において、それらの影響は特に大きくなります。」

2013年7月18日木曜日

硬い話

 「公衆衛生、政策、開業医、およびヘルスケアシステム各々のレベルにおいて栄養に関する知識を行動に移すことが不可欠です。
強力な薬剤、デバイス、および手技に関する研究と利益が、心臓血管病の予防・治療のための食事・生活習慣に焦点を当てることへの有益性を低下させてしまうことがよくあります。しかし、肥満、糖尿病、及び心臓血管病の世界的蔓延は、望ましくない食生活によるコスト増大を際立たせており、医療・政策の立場から栄養管理を重要視する状況になっています。
最も関連が深い食事要因の混乱、行動変容の方法の不確実性、食事を効果的にモニターするツールの必要性などにより、知識を行動に移す事が制限されています。
幸いなことに、研究は進歩し、これらの問題に取り組んできています。心血管の健康に最も関連性の高い食事要因を明らかにしたり、一貫性を示すことを試みてきています。また個人・集団の効果的な食事変化のために、科学的根拠に基づいた戦略を示してきています。更に、食事変化をモニターする上で許容できかつ実際的な目標を示しています。
公共、医療従事者、および政策立案者が栄養の重要性を強調することにより、心臓血管の健康を改善するための知識の整理と、推奨される食事の実践が促進されるはずです。」


よく分からない文章になってしまいました。
要は、社会全体で食の正しい知識を啓蒙・実践していくことが重要ということですね。

2013年7月17日水曜日

食事の影響

「近年、食事と心臓病・血管病の関連に関する知識は急速に進んでいます。
かつての質の低い研究や実験から導き出された推論は、最近のより質の高い研究から得られた確たるエビデンスに置き換えられてきています。質の高い研究とは、心筋梗塞や心臓による死亡をエンドポイントとした無作為試験や前向きコホート研究等です。エンドポイントを心筋梗塞や心臓死といった病気そのものに設定することで、生体への総合的な影響を明確にしており、それらは、多数のリスク因子(高血圧、血糖、インスリン濃度、脂質など)の研究結果にも裏付けられています。
異なったデザインの研究で得られた結論が合致した場合に、その結論は最も信頼できるものになります。
確立された危険因子、未知の危険因子、介在するメカニズム、結果及ぼす病態。
食事は、急性的にも慢性的にもそれらの複雑な体系に影響を与えます。」



ある種の炭水化物
特定の脂肪および脂肪酸
果物や野菜
全粒穀物やナッツ
魚介類
食物繊維
乳製品や肉
アルコールや他の飲料
ミネラル、抗酸化物質
フィトケミカル
エネルギーバランス
食事パターン
食品加工と前処置


血中脂質とアポリポタンパク
血圧
内皮機能
グルコースインスリンホメオスタシス
全身性炎症
血管接着
満腹と体重増加
心血行動態
血栓症および凝固
不整脈


慢性のアテローム性動脈硬化症
急性のプラーク破裂や心筋梗塞
突然心臓死
虚血性脳卒中
出血性脳卒中
糖尿病
太りすぎや肥満
鬱血性心不全
心房細動

2013年7月16日火曜日

Nutrition and Cardiovascular Disease

書きたい事がたくさんあるはずなのに、いざブログを立ち上げると何から書き始めてよいか、わかりませんし、難しいですね。
まずは、心臓病という視点からみた食事、栄養のスタンダードを見直してみることにしました。Braunwaldの「Heart Disease」という、心臓病の教科書の1冊とされている本の「CHAPTER 48 Nutrition and Cardiovascular Disease」をのんびり読んで行きます。

まずは、前書きから。

「喫煙と身体活動(運動)と共に、食事の習慣は 多くの心臓や血管の病気、代謝性疾患(糖尿病など)の原因、予防、治療の基礎に関係します。
それらの病気として、冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)、脳卒中、2型糖尿病、ならびに心臓突然死、心房細動、心不全、および認知症などが挙げられます。
米国などの先進国においては、塩分やトランス脂肪酸の摂取量が多く、一方でオメガ3脂肪酸、果物、野菜の摂取量が少ない状態であり、このような状態は死亡や心臓や血管の病気による死亡の主な原因の1つとなっています。発展途上国では、肥満、糖尿病、心臓や血管の病気が急速に増加していますが、これも食事や他の生活行動の変化を通じて生じた生じた急速な社会的、環境的な変化の結果です。適切ではない食習慣により数々の病気が引き起こされています。様々な栄養素の有益性と有害性を良く知ることは、それらの病気を緩和し、好転させることもあるかもしれません。」

先進国も、発展途上国も、食生活、生活習慣で、病気になっているんですね。
原始人ダイエットなどが流行っていますが、納得できる部分は多々あります。

2013年7月11日木曜日

節酒後

こんにちは。

その日食べたものをざっくり入力するiPhoneアプリ。

カロリー算出されます。体重も入力します。
自分がどのくらい食べているのか、把握することは重要です。

上段が摂取カロリー。下段が体重です。


さて、2013年正月から節酒。恐らくはその影響が大きいと思うのですが、

体重が減りました。

まあ、それ以前から糖質制限等ダイエットしていましたので、減少傾向でしたが、

正月を境にその傾向が顕著になっています。

上乗せ減量効果もある、節酒。

「アルコールはエンプティカロリーで太りませーん」

との意見も耳にしますが、この推移を見ると、やっぱり太るように思えます。


そして、2013年節酒



飲酒は絶対に辞められないと思っていました。

中毒か、依存症か。。。。(苦笑)

年を食ってきて、時間に対する考え方が変わってきました。

カネより、時間。



そして、2013年新年、節酒宣言。

ノンアルコールビールを箱買いして、飲みたい気持ち、震える手(笑)

を抑え込んでいました。

Facebookに「節酒宣言」を公開したのも、よかったと思います。

今では、機会飲酒程度。

40代にして、ようやく、人並みの生活に復帰できた気分。



アルコール










まあ、毎日毎日、飲んでました。20年間。
ビール、日本酒、焼酎、ワイン、マッコリ・・・・。

美味しいし、楽しいし、飲酒のメリットは少なくありません。

少量にとどめておけばです。。。

しかしながら、飲み始めますと、抑制が効かなくなります、私の場合。(苦笑)。


大量になりますと、カロリー過剰摂取、糖質過剰摂取につながりますし、数々の「無駄」も生み出します。


       ① お金の無駄
       ② 飲酒最中の時間の無駄
       ③ 飲酒後は使い物にならない、時間の無駄
       ④ 翌日は二日酔いで時間の無駄
       ⑤ 意志が挫け易くなることによる能率低下

でも、辞められないよなー。って思っていました。