一価不飽和脂肪酸(MUFAs)
「動物性脂肪と植物油(例えば、オリーブ油やキャノーラ油)はMUFAsの主要な原料であり、多くがオレイン酸(18:1n-9)です。
炭水化物に比し、MUFA摂取は
- LDL-コレステロール 低下
- 中性脂肪 低下
- HDL-コレステロール 上昇
- 血圧 低下
させます。
SFAに比し、MUFA摂取は
- 中性脂肪 変化なし
- HDL-コレステロール 変化なし
- LDL-コレステロール 低下
- リポ蛋白質(a) 上昇
させます。
MUFAsとPUFAを比較した試験は殆どありません。
炭水化物の代わりに摂取した場合、MUFAsはPUFAsに比し、
- HDLコレステロールを僅かに上昇
- LDLコレステロールと中性脂肪を僅かに低下
- TC/HDL比の改善は概ね同程度です。
糖尿病とMUFAs:報告は様々
- 4つの大規模な前向きコホート:MUFA摂取と糖尿病発症の間には関連は認められませんでした。
冠動脈疾患発症とMUFAs:前向き試験は比較的少なく、報告は様々
- 11のコホートからプールされた解析
同カロリーのSFAの代替としてMUFAを摂取することは、冠動脈疾患のリスク上昇と関連していました(各5%E、RR = 1.19, 95%CI= 1.00〜1.42 )。
- ヒト以外の霊長類では、SFAとMUFAの摂取では、共に同様にアテローム形成が認められました。
- 冠動脈疾患発症とMUFAの関連性を検証した無作為化比較試験は施行されていません。
- 動物実験
MUFAsはLDL-C粒子組成物を変化させ、コレステリルオレイン酸含有量を増加させ、アテロームを増加させることが示唆されています。
これにより、なぜMUFAsがLDL-C濃度を低下させ、TC / HDL-C比を改善させますが、冠動脈疾患のリスクを低下させないかを説明することができます。
- 観察研究とランダム化試験
地中海型食事の一部としてオリーブオイルによりMUFAs含む食事パターンは、冠動脈疾患の危険因子を改善させ、冠動脈疾患イベントを軽減させることが示されています。
それらの利点が、MUFAs自体の効果か、オリーブオイルの他の組成(例;エキストラバージンオリーブオイルのポリフェノール)の効果か、または地中海型食事パターンの他の要因の効果からもたらされたのかどうかは不明です。」
MUFAは、一概に良いとは言えないんですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿